メンバーは2名でテント泊です。
手元の日本百名山ガイドブックによると、登山口から遠い山1位が水晶岳(高瀬ダムから12時間)、2位が鷲羽岳(新穂高温泉から11時間50分)、5位が黒部五郎岳(飛越トンネルから8時間55分)、10位が薬師岳(折立から8時間10分)とあり、いずれも時間がかかる山です。
<1日目>折立→太郎平小屋→薬師峠キャンプ場 晴れのち雨
登山口では晴れていましたが樹林帯を抜け草原を歩いている時に雨に変わりました。
雨はキャンプ場に着いてからも止むことはありませんでした。
<2日目>薬師峠キャンプ場→太郎平小屋→北ノ俣岳→黒部五郎岳→五郎のカール→黒部五郎キャンプ場 雨のち晴れ
雨の中テントを撤収、本日のゴールの三俣蓮華岳キャンプ場を目指します。
天気がよければ楽しい稜線歩きが雨だと憂鬱なものです。
予報では午前中まで雨でしたが、予報が外れ9時前には青空となりました。
明るい気分で北ノ俣岳へ。
山頂付近は雲海が広がっていました。
眺めを楽しみながら黒部五郎岳に向かいます。
標高2839メートルの黒部五郎岳へ。
山頂は貸切状態で思う存分展望を楽しみました。
五郎のカールを下ってゴールを目指しますが予定よりも時間が大幅にかかったためその日は黒部五郎キャンプ場までとしました。
<3日目>黒部五郎キャンプ場→三俣山荘→鷲羽岳→水晶岳→祖父岳→雲ノ平キャンプ場 晴れ
この日は水晶岳から温泉沢ノ頭を経由し高天ヶ原温泉で入浴した後、高天原山荘に宿泊予定でしたが、山荘が布団1枚に3人というひどい混雑のため雲ノ平キャンプ場でテント泊に変更しました。
三俣蓮華岳の山腹をトラバースし、三俣山荘へ。
山荘の先で見えた鷲羽岳は山頂までガレ場の急登が続いていました。
まずは標高2924メートルの鷲羽岳へ。
眼下には鷲羽池が青く光り、その奥には槍ヶ岳が聳えていました。
ワリモ北分岐で荷物をデポし、水晶岳へ。
雲ノ平キャンプ場に着いた頃には夕刻になっており、混雑がひどく設営場所を探すのに大変苦労しました。
恐るべし、シルバーウィーク・・・。
<4日目>雲ノ平キャンプ場→薬師沢出合→太郎平小屋→薬師峠キャンプ場 晴れのち曇り
雲ノ平ではギリシャ庭園やアルプス庭園、アラスカ庭園を眺めながらのんびりと木道を歩きました。
庭園では紅葉も見られ落ち着いた雰囲気でした。
木道が終わると薬師沢出合までは苔むした岩がゴロゴロする急な下り坂に。
雨で濡れ滑りやすく慎重に下ったために時間が大幅にかかりました。
急坂が終わり薬師沢出合の清流に至るとほっとしました。
<5日目>薬師峠キャンプ場→薬師岳→薬師峠キャンプ場→太郎平小屋→薬師峠キャンプ場 快晴
予定ではこの日に薬師岳をピストンし、折立に下山でしたが、ゆっくり山を楽しもうということになり、下山を翌日に延期。
今回最後の日本百名山を登るのにふさわしく、突き抜けるような青空に恵まれました。
薬師平では雲海に浮かぶ白山が見え、稜線に出ると眼下には富山の街々や日本海が広がっていました。
標高2926メートルの薬師岳に登頂。
山頂からは大変眺めがよく、立山や剱岳、水晶岳や鷲羽岳、槍ヶ岳等の北アルプスの山々の他、白山や御嶽山、浅間山そして富士山までもが見えました。
フリーズドライやアルファ米の食事に食傷気味だったので、下山後に太郎平小屋でラーメンを食べに行きました。
他の登山者も同じことを考えていたのかラーメンは残念ながら品切れ。
カップラーメンとおでんでがまんしました。
<6日目>薬師峠キャンプ場→太郎平小屋→折立 晴れのち曇り
いよいよ最終日。
重いザックから解放される喜びと山行が終わってしまう寂しさが同居してました。
五光岩ベンチで休憩中に、中年女性が転倒し額から激しく出血し大騒ぎとなりました。
幸い通りがかりの登山者に看護師の方がいたので応急手当を受けられ、出血は少し落ち着いたようでした。
人通りの多いところならともかく、誰もいないところでケガしたら・・・と思うと怖くなりました。
下山後、真っ先に温泉に駆け付けました。
6日間入浴しなかったので風呂上がりの爽快感は格別でした。
縦走中は荷物の重さがつらくて「ザックを捨てたい」と何度も思いましたが、天候に比較的恵まれた上、予定通り日本百名山4座に登頂し無事下山できたので大満足です。